diary
プノンペン出張
tent cambodia(仮称)の活動拠点の視察を兼ねて、
カンボジア出張に行ってきました。
今回の大きな目的は、拠点の視察の一方で、
建設工事ラッシュと言われるカンボジア・プノンペ
ン市内の現状を知る、ということもありました。
多くの人に会って、多くの話や意見を聞く、という
ことです。あとは空いた時間にプノンペン市内の
建築見学も欠かさない、というのも個人的には
重要な目的でした。
プノンペン市内は、路上でTUKTUK(トゥクトゥク)
と呼ばれるオート三輪を捕まえて、市内は気軽にどこ
にでも移動することができます。
(地味にぼったくられないようコツを掴むのに少し
時間がかかりました。)
路地裏もアジア感満載でいい雰囲気です。
現地では、事前にアポをとらせて頂いた方を始め、
現地で紹介頂いた方など、たくさん話を聞かせて
頂きました。マネージメント会社、建設会社、
デザイナー、現場監督、日系企業の方などなど。
立場の異なる人たちの話を短期間に吸収できると
いうのはとても貴重な体験でした。ぼんやりと
自分たちのやりたいことの像のようなものを、
会話をしながら組み立てていく作業ができると
言うか。会話の中で軌道修正したりする中で
ある部分はクリアになったような気がします。
(なんのことやらわかんないですよね、、)
やっぱり日本で考えていたときは漠然と
「できるかな」と思ってたことは、現地では
なかなかハードルが高いな、、と感じたり、
逆に、意外となんとかなるんじゃないか、と
思えることも多くあったり。
打合せを終え、間に時間ができると近郊の建築
見学へと足を運びます。
なんのセキュリティも介さず、ズカズカと
どこまでも入っていけるのが、カンボジア建築
ツアーのいいところです。(笑)
それは相手がスタジアムでも変わりません。僕は
行きませんでしたが、トラックまで降りていって
普通にジョギングできるのだとか。
こちらは体育館内部。
素晴らしい空間でした。客席はすべて外気と
繋がっていて、採光もあれば通風もあります。
美しい自然光に囲まれた半外部空間がとても
心地良いです。
「ひろしまハウスinカンボジア」も行きました。
基本的にコンクリートとレンガのみででき
ている空間なので、手仕事の跡が至る所に
見受けられます。ここに訪れる前に現地の
施工現場を見たりしていたので、レンガ積
みの手作業の地道さとか、職人の作業効率
の悪さ?などはなんとなくわかっていたの
で、それを考えると気が遠くなります。。
HPにもあるように、「内部の斬新さは折り紙付き」
と言うだけあってそれはもう斬新です。笑
市内の似通った建物を見て回った後なだけに、
その斬新さが際立ちました。
少し足を伸ばして、プノンペン大学のほうにも
行きました。トゥクトゥクを半日貸し切り、
ちょっとした移動も使えるので建築旅には
とても便利。
大学はオリンピックスタジアムと同じ、
ヴァン・モリヴァンの設計です。
1926年生まれのカンボジア建築家の重鎮です。
ちょうど学生らしき女性達がダンスの練習
をしていました。先ほどの体育館同様、光の
取り入れ方がとても特徴的。一目見て構造体
が把握できる空間の明快さも通ずる部分が
あります。
大学の構内ではピロティが多く設けられて
いて、学生が勉強したりくつろいだり、自由
に利用しているのが印象的でした。
構造体を白く塗装して設えてあったり、扉
や欄間部分が木で設えてあったりするだけで、
いわゆる無機質なピロティを無理矢理使って
いるような印象は全くありません。
カンボジアは雨期のスコールが激しいことも
あるので、ピロティのような場所が有効活用
されるんでしょう。
市内に戻って、
今回は予約時点でミスってしまい、宿泊
することは断念したプランテーションホテル。
ゴリゴリにデザインされているわけでもなく
さりげなくデザインされているところがいい
です。内装は営業しながらも少しずつ手を
加えていっているようで、そういう使いな
がら作っていくスタンスもいいなぁと思う
のですが、知ってる人に言わせるとオープン
当初の方が良かった、んだとか。
最終日に宿泊したのはパティオホテル。
屋上にプールとバー&レストランがあります。
せっかくなのでバカンス気分でプールで
カクテルみたいなの体験しようかと思った
のですが、時間的な余裕がなく、それは
また次回ということに。
今回滞在中の拠点として利用していたのが
タマホームカンボジアが運営する、なんとも
素敵で便利なホテルです。少し先のカンボ
ジアの流行を捉えているような印象があり
ました。こういうホテル増えるのかなぁ、と。
このホテル、プノンペンタワーという霞ヶ関
的なオフィスビルの最上階(22階)のワン
フロアをフルリノベーションして作っている
のですが、コンセプトがとても面白く実際の
使われ方もハマっていて楽しめます。
訪れた日がちょうどイベントの日だったので、
深夜までブラジル音楽の生演奏を楽しむこと
ができ、バーで飲み終えると宿泊してる部屋は
すぐそばなので徒歩15秒(笑)。お薦めです。
そして仕事に戻って、とあるお店のリニュー
アル工事の相談を受けていた案件の現地調査。
プノンペンでいきなり現調?するなんて、
なんか不思議な感じです。どういう提案が
出来て、どこまで実現できるかどうかはわ
からないまま、とにかくあちこち実測しな
がらクライアントにヒアリングします。
大筋の方向性は立てて、具体的な提案は
宿題として日本に持ち帰り。今はあーだ
こーだと話し合っているところなので、
進捗はまたの機会にブログでお伝えします。
最後の写真は22階の高さからのパノラマビュー。
プノンペン市内はあちこちで高層マンション
やホテルが建設されています。(途中で止まって
いるものも多いらしいですが、、)
大きな建設ラッシュの波の中で、tentとしての
「場」と言えるような空間づくりができたら
いいなと思います。そんなことを考えながら
カンボジアを後にしました。
tent cambodia編はこれから始まります。
takahashi
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